どうも、キャップです。
とうとうゼインアーツのゼクーM(ZANE ARTS ZEKU-M PS-003)を入手しました!待ってたぞ!!
2019年5月に予約してから実に4ヶ月も待ちました。
ゼインアーツというブランドについて、創業者の小杉敬さんについて情報をまとめた上で、ゼクーMをレビューしたいと思います!
目次
ゼインアーツ(ZANE ARTS)とは?

ゼインアーツは長野県松本市に本社を置くアウトドアブランドです。
テントの企画・開発を手がける会社であり、製造は中国企業に委託しています。
社名とロゴの由来
ゼインアーツという社名は「禅」と藝術(げいじゅつ)の「アート」を併せた造語。
英字の綴り「ZANE」は「座して半畳」の座(ZA)と「寝て一畳」の寝(NE)から。
ロゴはZANEの「Z」と「N」をくっつけたもの。Zは座っている人、Nは寝ている人を表現。
会社の歴史
設立は2018年8月。創業者は小杉敬(こすぎけい)さん。
2018年11月にWEBサイト開設。渾身のプロダクト4つが公開されました。
ゼインアーツの記念すべき1stロット発売日は2019年4月6日でした。

ブランドの特徴
出典:ゼインアーツ
ゼインアーツというブランドの特徴は「できるだけ価格を抑えつつ、ユーザーが本当に必要としている機能を美しい姿で実現する」という開発姿勢じゃないかなと思います。
その特徴がよく現れているのが素材。
ゼインアーツの幕体は「ポリエステルリップストップ」という素材(生地)を採用しています。
表面はシリコーン、裏面はポリウレタンで処理された軽量で高強度な素材です。
耐水圧は1,500mm。特徴的なのは耐水圧加工処理を必要最低限にするという考え方。こうすることで生地劣化を抑え、引裂強度を維持できるそうです。
「オーバースペックを是としない」という姿勢が感じられます。
ゼインアーツ創業者の小杉敬(こすぎけい)さんとは?
YAMAPに小杉さんのインタビュー記事が掲載されています。

経歴には「某・大手アウトドアメーカーの開発担当として様々なギアを開発してきた」とあります。
スノーピーク出身であることは伏せられていますが、小杉さんはスノーピークの執行役員企画本部長だった人ですね。
名前をググれば出てくるし、スノーピークの過去IR情報にも載ってますので、隠していると言うより「人の褌で相撲を取らない」という流儀かな、と。
小杉さんの代表作の一つは2014年にグッドデザイン賞を受賞した「HDタープ“シールド”ヘキサエヴォ Pro.」です(手掛けた製品はきっと他にも沢山あると思います)。
ディレクター、デザイナーどちらも小杉さんです。

スノーピークで役員を務めていれば「超」安泰だったはず。その地位を捨てて自らブランドを立ち上げた覚悟と想いは相当なものだろうと思います。
今回のブランド立ち上げでは「製品を藝術の域まで高められるよう、時間をかけて丁寧に設計した」そうです。
ゼクーM(ZEKU-M PS-003)とは?
ゼインアーツを象徴する初代エース
出典:ゼインアーツ
ゼインアーツがブランドスタート時に発表したプロダクトは4つ。
中でもゼクーMはブランドを象徴する人気No.1アイテムだと思います。

出典:ゼインアーツ
僕はこの写真を見てゼクーMに一目惚れ。
この見た目だけでも購買動機として十分なんですが、それだけじゃありません。
購入の決め手1:ワンポールシェルターなのに室内空間が広い
出典:ゼインアーツ
エクステンションフレームで生まれる広い空間と、大胆に開口するパネルで、ワンポールのデメリットを解決したミドルサイズシェルター。
と説明にある通り、ワンポールの弱点である「室内空間の狭さ」を克服する工夫が秀逸です。
出典:ゼインアーツ
この写真を見ても室内空間はけっこう広そう(後述しますが実際広い)。
「カッコいいコヨーテカラーのワンポールシェルター」でありながら、空間設計の工夫により十分な実用性を兼ね備えています。
設計思想はけっこう硬派。「多少の使い辛さや狭さは我慢のビジュアル系」ではありません。
購入の決め手2:ワンポールシェルターなのに専用フロアシート付属で76,800円(税別)
出典:ゼインアーツ
このフロアシート、良くないですか??
専用設計の五角形のフロアシートです。
シェルターのフロアが六角形なのに対してフロアシートは五角形。隙間が生まれて土間エリアが確保できます。よく考えられてます。
この専用設計のフロアシート、オプションじゃなく付属品です。
76,800円(税別)という価格でフロアシートも付属。素晴らしい。
購入の決め手3:スカート付きのワンポールシェルター
出典:ゼインアーツ
ゼクーMにはスカートが付いています。『スカート付きワンポールシェルター』ですね。
スカートが付いてないテントやシェルターはけっこうあります。
後付け用スカートを自作する記事もチラホラ見かけます。僕もスカートの後付け作業を間近で見たことがありますが、寒い季節にかがんで作業するのはすごく大変そうでした。
腰を痛めそうで怖いし(僕は腰痛持ちなので)、もし冬もキャンプするならスカートが付いてるシェルターを選ぶ方が幸せになれるのではと思います、個人的には。

ゼクーMを開封!
総重量は10.5kg。これはリビングシート(1.2kg)も含めた重量です。
サーカスTC(リビングシート無し)と同じくらいの重さ。
収納時のバッグのサイズはアメニティドームLくらいですかね。リビングシェルほど大きくないです。
こちらがバッグの中身。
左からリビングシート、ポールケース、ペグ・ロープケース、幕本体。
ペグ・ロープケースの中身。
ガイロープは3mが15本(内3本は予備)、1.5mが3本。
ペグはYペグ(長い方)が6本、Vペグ(短い方)が15本。ペグにはZNのブランドロゴ。
ゴム留めされてる丸いものはトライアングルハンガーです。
これがトライアングルハンガー。
センターポールに引っ掛けるフックを中心にして、そこから3本のテープが伸びてます。
こちらポールケースの中身。
センターポールが1本、エクステンションフレームが3本。
全てショックコード内蔵です。
塗装が綺麗で質感は良好。
ゼクーMを設営!
本体を広げてみました。
ポリエステルリップストップに初めて触れて感触に驚きました。ツルツルのサラサラ。滑ります。
生地表面のシリコーン加工が一切剥がれていない、新品の頃だけの手触りなのかも知れません。
グレーのビルディングテープのコーナーにグレーのロープが付いています。
まずこのグレーのロープ4つをペグダウンします。
これで六角形のフロアの頂点4つを固定したことになります。
伝わりにくいですが、これで4つの頂点をペグダウンした状態。
出典:ゼインアーツ
上の手順図の1番が済んだってことです。
位置決めしてペグを4本打つだけなので、ここまで5分ほど。
次はセンタポールを入れて立てます。
立てました。
ここまで10分もかからず。早い。
で、残り、黒いビルディングテープの端に付いている黒いロープをペグダウンします。
これで六角形の残りの2つの頂点がペグダウンされたことになります。
出典:ゼインアーツ
上の手順図の3番まで済んだってことです。
15分かかってないと思います。本当に簡単。
ここからは幕にテンションをかける行程。
まずエクステンションフレームを六角形の3つの辺にセットしていきます。
3辺全てにエクステンションフレームを取り付けました。
まだテンションかけてないので中に沈み込んでる状態。
ガイロープを全てペグダウンしました。
テンションを調整し、これで外観は完成。かっこいい!
暑い日だったので、大型フロントパネルを開け、エクステンションフレーム3面をメッシュにしました。
次は室内のセッティングです。
室内の様子。こんな感じでグレーと黒のビルディングテープが交差しています。
公式サイトの室内写真のイメージ通り、実感として広いです。
トライアングルハンガーをセンターポール上部のDループに引っ掛けます。
フックはかなり高い位置にあり、身長182cmの僕が背伸びして手を伸ばしても届きませんでした。
何度もジャンプして引っ掛けましたが、次回からはポールを立ち上げる前に引っ掛けておいた方が良いと思いました。
まず先端のフックをボトムのコーナーリングに引っ掛けます。
次に中間フックをシェルター側の腰くらいの高さにあるループに引っ掛けます。
最後にテンションを調整してトライアングルハンガーの取付が終了。
最後にセンターポールの下にリビングシートを通して敷きます。
リビングシートは中央部分が二重に補強されてます。この位置にポールを置きます。
以上で設営完了!!
慣れればたぶん15分~20分くらいで設営できるんじゃないかな、という感じ。
フロアの片方にインフレータブルマットを2枚敷いて、この余裕。
思った以上に室内は広いです。
ゼクーMの仕様変更点(セカンドロット)
出典:ゼインアーツ
公式サイトでアナウンスされたゼクーMの仕様変更点は
- エクステンションフレームの上部固定フックをバックルに変更
- リビングシートにスタンディングバーを追加
の2つ。
これがエクステンションフレームの上部固定バックル。
バックルなので留めた後のテンション調整が容易です。
ファーストロットではバックルじゃなくこの形状のフックだったようです。
もう1点はこのリビングシートに付いたスタンディングバー。
ファーストロットではこの部分には何も無かったようです。
たぶんスタンディングバーが無くても不満は感じなかったと思いますが付いてる方が嬉しいですね。
<2019年12月9日追記>ゼクーMを実際に使ってみた感想
設営が楽
ゼクーMで子供2人とキャンプしてきました。妻抜き。
妻抜きでもキャンプに行けたのはテントがゼクーMだから。僕一人で子供2人の相手をしながらでも立てれるくらい設営が楽です。
アメドM、リビシェル、リビロンと過去3つの幕を使用してきましたが、設営はこのゼクーMが一番楽ですね。
面倒なのはエクステンションフレームを3本装着し、各フレームの上部2か所にテープを回す作業(ガイロープを付けっぱなしにするとこれが面倒です)。でも、それ含めてもトータルの設営時間はゼクーMが一番短いと思います。
かがんだり、背伸びしたりする作業が少ないのも設営が楽なポイントです(腰痛持ちなのでアメドMはかがむのが大変でした)。
冬のデイキャン幕に最適
フロアレスで使えば、これくらい室内に余裕があります。腰をかがめず立てる室内高が嬉しい。
これ、風をシャットアウトする冬のデイキャン幕に最適です。
今まで冬はデイキャンしませんでした。タープだと寒いし、かと言ってテントや大型シェルターだと大袈裟だし。
ゼクーMは冬のデイキャン幕としても使い勝手が良いです。
左にレジャーシートを敷いて、右にテーブルセットを置けば完成。もちろんフジカハイペット等の石油ストーブをインすることも(自己責任で)可能です。
デイキャンは寝具や照明をセットする必要が無いので気楽ですね。
他人とカブらない
キャンプ場で幕が他人とカブることはまず無いです。
テントの前を通りがかる人はけっこうな確率で
「これ何ていうテントやろ」
「あれゼクーMやで」
とこのテントのことを話題にしてます(自意識過剰かも知れませんが)。
僕は幕が他人とカブってもあんまり気にしないし、キャンプ歴もキャンプ技術もショボいので注目され過ぎると恥ずかしいのですが、まぁ悪い気分じゃないです(ちょっと喜んでるやんかい)。
ゼクーMまとめ
完成度が高い
設営しやすいし、思った以上に室内が広いし、風による揺れやバタつき等もありませんでした。
設営サイズの割に収納サイズがコンパクトなので荷物の積み下ろしも楽です。
機能的な工夫が色々あって便利であるにもかかわらず、デザインとカラーは最高にカッコいい。
僕の評価は満点です。
初回設営時の注意点
ゼクーMにはガイロープ接続点が15カ所あります(ガイロープは予備を含めて18本付属します)。
僕はガイロープを幕体に付けっぱなしにする派なので2回目以降は発生しない作業なのですが、初回は15本のガイロープにもやい結びでループを作り、それぞれをゼクーMに結び付けていく必要があります。
もやい結びに慣れてないこともあり、このガイロープの初回準備にけっこう時間がかかりました。
もうちょっと普段からロープワークを練習して慣れておかないとな~と思ったけど、たぶん練習しないんだろうな!
以上、期待の新星、ゼインアーツのゼクーM開封レポでした!
最新記事 by キャップ (全て見る)
- Hilander(ハイランダー)のダウンシュラフ600を購入!~650FP(フィルパワー)で1万5千円は破格!!~ - 2019年11月16日
- <2019AW版>難燃素材の焚き火ウェアが欲しい!~火の粉に強いアウター5選!!~ - 2019年11月12日
- 【スノーピーク】ローチェアの収納袋が破れたので修理に出してみた - 2019年10月31日
コメント